久留米大学医学部看護学科精神看護学








看護学科1年生 こころの生涯発達 特別講義(2023年12月13日)
「助けてが言えない~SOSを出さない人に支援者は何ができるか」
講師:松本俊彦先生(国立精神・神経医療研究センター)

この特別講義では,言葉にできない苦痛を抱える人々が,内面の苦悩をどのように表現し,どのようにサポートを必要としているかについて,新たな視点を得ることができました.特に自傷行為をする人々が,実際には「助けて」というメッセージを非言語的な方法で伝えており,言葉にすることのできない深い感情や苦悩を,身体的な行為によって表現しています.この理解は,支援者にとって非常に重要です.彼らの行動の背景にある感情を理解し,安全で受け入れられる環境を提供する必要があります.特に,子どもたちが親の反応を恐れていることを知り,支援の際のアプローチを改めて考えるきっかけとなりました.また,自傷行為は,しばしば「生きたい」という隠された願いの表れであり,支援者には彼らの声に耳を傾け,存在を認めることが求められることを学びました.

この講義を通じて,言葉にできないSOSを発している人々への深い理解と適切な支援方法について多くを学ぶことができ,学生にとって,患者さんの内面に寄り添うとはどういうことなのか考えさせられる貴重な機会になったと思います.

講義






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